2013年9月8日日曜日

岩と巌と岳に関して

以前に「巌」の旧字体として「巖」を紹介しました。
8月6日の分です。

そのとき、「巌」の簡体字として「岩」が出ていたのですが、これは別の字として集計するとしました。

今後、似たような例が出てきたときの判断基準として、『簡体字に置き換えた場合、その苗字が存在しなくなる、もしくは極端に少なくなることが多い』ものは別字扱いとするというルールを設けました。

それはそれで良いのですが、「巌」の簡体字として「嵓」、「岩」の繁体字として「嵒」という漢字があることをうっかりしていました。

嵓」はJIS第3水準です。
それなのでこの漢字はご覧になっている環境によっては、見えないかもしれません。
基本的にはJIS第3水準の漢字は他に置き換えられるものがあるときは、置き換える漢字に併記することにしています。
JIS第3水準と第4水準は検索もしにくいですが、名乗る方も大変だろうと思います。


それでも4種類ほどありました。
全て「巌」に併記する形としました。

「嵓」と非常に似ていますが、「嵒」は「岩」の繁体字です。
そもそも「巌」と「岩」が同じ意味をもつ漢字なので仕方がないです。
wiktionaryで見ると、非常に複雑です。

嵒」はJIS第2水準でした。
この漢字を用いた苗字は3種類ほど見つかりました。
これも「岩」に併記することとしました。


次に「岳」です。
旧字体は「嶽」です。
形がずいぶんと違うので、「嶽」を用いた苗字の方が「岳」に置き換えるのかという疑問はありますね。
ただしっかりと旧字体という扱いになっているので、まとめることにします。

読み方は「がく」が多いですが、「おか」と「たけ」という読みもあります。

これとは別に「獄」という漢字があります。
「地獄」の「獄」ですね。
これは「ごく」と読むJIS第1水準の漢字です。
この字を用いている苗字も10種類以上ありましたが、全て「たけ(だけ)」と読んでいました。
実在も確かめられます。
本来の「獄」という漢字にはない読みです。
すなわち誤記の定着系の苗字ですね。おそらく。

嶽」からの置き換えなのでしょう。
全て「獄」を嶽」に変換しても成立する苗字ばかりでしたから。
見た目だけで考えたら、嶽」は「岳」よりも「獄」に似ていますから。
もちろん「獄」は「岳(嶽)」とは別集計にします。

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